2018年6月29日金曜日

PHOTONのコツ

どもども、寅さんです。

PHOTONで3Dプリントが安定して出来るようになってきたので、
造形のコツをまとめておこうかと思います。

まず、DLP方式の仕組みですが、絵にかいてみました。
紫外線を照射すると固まるレジン(液体プラスチック)を
底が透明なタンクに満たし、上から土台を入れる。
土台と底の間に残ったレジン(薄い)に紫外線を照射して、
ディスプレイに表示する任意の形に固めます。
レジンが固まったら一度引き上げて底から固まった部分(造形物)を引き離し、
造形物と底の間に新しいレジンを供給し、適当な高さ(薄い)にします。
そしてまた紫外線を照射して、造形物と底面の間に残ったレジンを固め、2層目になります。
Z方向を何度も上下させて、これを繰り返して完成する、という仕組みです。

XY方向は、任意の形と書きましたが、
以下のようにディスプレイに表示します。
完成形(横から見た形)を図のような形にすると、
スライサーが右側のような画像を作成していきます。
これをZを上下させた1層1層に照射します。
問題は、逆エッジになっている場所です。
土台から生えている場所は土台に張り付きますが、
土台についていない空中部で、土台からの造形物とつながっていない部分と言うのは、
張り付く場所が無くて引き上げられないため、造形できません。(赤い図)
なので、こういう場所にはサポートが必須になります。

スライサーの自動のサポートは過剰で、レジンは消費するし、外しにくいし…。
最低限、逆エッジのところにだけサポートがあれば、
造形できます。
しかも、自動サポートでもたまに逆エッジの部分に
サポートがついていなくて造形出来ていない、ということもあります。
中で少し見にくいですが、
本来青線のように立ってないといけない部分が
緑の線のように寝てしまい、使えません。

また、サポートの台座が小さくて、上手く持ち上げられなかった例もあります。
変な羽みたいになってしまいました。
ブリムを付けて底面を何層か造形してやる事でこの問題は解決しました。
PHOTONのスライサーでブリムを付けると初期設定では2mmの分厚いのがついてきますが、流石に2mmは必要ないです。0.5とか1mmで十分です。
また、ブリムをつけてやる事で、
少しくらいのベッド(土台)の水平の出てないのは
影響が少なくなります。

造形後ですが、PHOTONから取り出したときに、
不要なレジン液が残っている事が多いです。
造形後のアルコール洗浄で落ちる部分もあるのですが、
僕はエアダスターで少し吹き飛ばしています。
吹き飛ばしたあとアルコール洗浄をして、
天日干し、の流れです。

天日干しですが、「フィギュアを載せて太陽光で回る台」という
今まで必要性を感じていなかった奴を購入して、
この上で天日干しをしています。
太陽光が出ているときだけ回ってくれて、
まんべんなくいろいろな方向から光が当たるので、都合が良いと思います。

今のところは以上です。
データ上の問題とサポートのつけ方、残留レジン、天日干しに関して困ったときに参考になればと思います。

レジンの固まる時間等は、気温、湿度、レジンの個体差(液体差?)で変わるので、
いろいろ試すしかないと思います。
僕はANYCUBICの純正レジンホワイトで、底面8層90秒、1層10秒でやってます。
透明系のレジンの方が時間が短くても固まるかな、とは感じました。

以上。

2018年6月19日火曜日

3Dプリンタ購入その1

どもども、寅さんです。

3Dプリンタででんしゃを作り始めてはや数年。
(作例はあまりないけど)

ついに、でんしゃを作るに足る精度の3Dプリンタを購入しました!
光造形です!



光造形で6.5万だったので、ぽちってしまいましたw
中国(?)のANYCUBICのPHOTONという機種です。

紫外線硬化樹脂(UVレジン)に、紫外線のディスプレイから光を当てて、
一層ずつ硬化させていく方式です。
紫外線のディスプレイの解像度によってX-Yの精度が、
Z軸の動きの精度でZ方向の精度が決まります。

今後、「光造形」と言ったら、この機種で作った作品とします。

少しずつ使っていって、コツなどを書き連ねていこうと思います。

以上、3Dプリンタ購入その1でした。

一番左の緑色が、今回購入した光造形で作ったキハ120形です。
まんなかはDMMのMFJという種類、一番右はDMMのナイロンです。

2018年3月18日日曜日

キハ120形(2018年2月)

どうも

久しぶりに更新します。

キハ120形を作りました。
詳細は以下から見ていただければと思います。


DMMの印刷サービスでナイロンで出力しています。

ではでは。

2015年6月21日日曜日

3Dプリンタでんしゃ製作の今後

どもども。 もろもろが忙しくて、しばらく更新できませんでした。 取り敢えず、ここまでの状況を一度まとめたいと思います。 3Dプリンタを使用してプラレールのでんしゃを製作する事は可能。 但し、 ・最低でも3ケタ万円の機器を使わないと、精度が出ない。→印刷サービスに外注 ・コストが高い→出力サービスで安いところで1両7500円程度、顔は4000円程度。 ・強度→十分だと考えられる。あとは設計による。 という状況です。 3DCADは、 designspark_mechanical PTC_CREO_Elements_direct_modeling_express Autodesk_123D などが使えます。 複数個の作成、量産化 ・コストが見合うならば、1個ずつ出力するのがベスト。 ・シリコン型での複製→昔からやってる方がいらっしゃるので、そちらを参考にしてください。 塗装 今までの模型での塗装工程と大差ないので、別を参考にしてください。 1個ずつ出力できるのならば、顔の差異などをデータで変更して、一体で出力する事で、強度的に有利。 接着の工数削減できる。 ということで、3Dプリンタでの製作の基礎は成り立ったと思います。 今後の進歩の仕方は、以下のようになると思います。 ・もっと高精度のプリンタによる出力が出来るようになる ・十分なクオリティでの低価格化 ・フルカラーで出力出来る事で、塗装工程の削減 沢山作る時、一部のみ違うものを作る時は、現状、この2通りが取れると思います。 ・1個ずつ3Dプリンタで出力する ・複製する、一部のみ違うものは、複製したもの同士を組み合わせる。 複製が精度良く、きちんと接着出来るのならば、複製したもの同士で組み合わせる方法がコスパ的によいと考えられます。 複製の手間や、ショット数、接着の手間を考えると、僕は前者を推しますが、系列校の先輩のK氏の技術開発によっては、後者を選択するようになるかもしれません。 という訳で、基礎研究は終了だと考えています。 今後は設計データ数を増やすフェーズに入ると思います。 僕は何をしましょうかね(笑) 1週1両若しくは、2週で3両編成、月間2編成か4両ずつデータ製作が出来る体制整理をしていきたいと思います。 ではでは。

2015年5月14日木曜日

コンテナの作り方の動画

どもども。

コンテナの作り方を簡単にまとめました。
キャプチャソフトが良くなくて、結構乱れてます。
テロップ面倒だったので声で説明してます。
40分ぐらいあるので、ゆっくり何度も見返しながら、一緒にやってみるのがいいと思います。
あと、ソフトのチュートリアルをやってからね。
今後も、適当に動画を挙げていくかもしれないです。

今回はこのへんで。
ではでは。

2015年5月7日木曜日

富山ライトレール(2014夏)

どもども

某所からせっつかれてしまいました(笑)

さて、2014年の6月からでしょうか。
8月の富山のイベントに併せて、何か車両を作ろう、と言う話を出しました。

富山の車両として思い浮かべたのは駅前を走るたくさんの路面電車。
普通に走ってる路線が路面電車になる、というのは面白いな、と思っていました。
それに3月に乗ったし。
乗ったことがある、というか実物を見たことがある、というのは結構重要で、作ろうとしたときに何となく「あーここはこうだったな」というのが分かります。

というのが選定理由で、ライトレールの車両です。
塗り替えていけば、地鉄市内線、万葉線、それに全国各地の路面電車も同じく使えます。

次に、技術的な話、というか制作時の具体的な話。
路面電車のスケール的なハナシと、ぺたぞうさんの好みから、なるべく車長が短い感じに。
と言うことで諸々検討した結果、C57のテンダ動力を使用。
この車両なら定番品で常に入手出来て、特殊な連結器も捻出出来て、その特殊な連結器のおかげで後尾車も前後入れ替えて後ろ向きに引っ張る事が出来るので、採用。
2両編成で、前後が同じ形である、と言うことは、設計は1両分でいい、と言うことです。
また、何両も作ることから、複製作業を楽にするため、平面の部品の組み合わせで作成。
部品で制作した場合、一両あたりいくらになるかの試算も兼ねました。

と言うことで設計&発注。
DMMのアクリル樹脂で発注しました。
そんなに積層段差は目立たなかった。
複製をぺたさんに、組立と塗装は空転さんがホテルでやってくれました。

と言うわけで完成。
例によって写真ありません。
誰か写真持ってない?w

と言うわけで、まとめ
・1両分の設計時間は約3日。
・パーツの分割については、複製は楽だった。設計的には全体を一気に作らなくていいから楽だった。複数人で作る時に向くかもしれない。しかし、組立時に、接着が必要で、強度的に不安なのとずれるという点、作業工数的な問題。
・設計ミスがあった。
→低床さを出すために車輪ぎりぎりに作りすぎたことで、レールを走れない。(もともとプラロードの道路を走らせるつもりだったが途中で方針変更した為変更を忘れていた。)
→ナットの押さえの寸法ミス(FDMでの試作時に入らなかったので広げたらだめだった)

と言うわけで、走らなかったので端っこにちょこんとおいておいたけど、8月富山で気づいた人いるかな?

やはり、分けて複製して組み立てる、というのは、接着の強度や手間の観点からなるべく辞めたいなぁ、と思いました。
パーツ毎に塗装が出来たり、失敗した時のロスが少なくなる事がメリットだと思い挑戦しましたが・・・。
強度が必要でないものならいいかも。
Nゲージとか。

あと、3Dプリンタ的には高さ方向が低くなって造形時間が短く出来るのがメリット。

と言うわけで富山ライトレールでした。

2015年5月3日日曜日

CADの使い方-その1

どもども。

CADについて、でおすすめした、PTCのDirectModelingの使い方を説明したいと思います。

まず、サイトからインストーラをダウンロード。
適当にインストール。

起動すると、メールアドレスとパスワードが聞かれます。
このソフトは、登録(無料)しないと使えません。
あと、ネット接続しないと72時間しか使えません。
なので、ユーザ名やパスワードを登録して、ここに入力します。
プロキシとか使ってる人は、そのあとに聞かれるかもしれないので、頑張って入力してください。
それでも接続できないと、ブラウザで、ワンタイムのアクティベーションキーを発行して入力する事になります。その時にもユーザ名・パスは必要になります。

さて、無事に起動できると、最初に単位の設定について聞かれます。
長さはミリ、角度は度、重さはグラムが分りやすいと思います。
大きいものしか作らない人はメートル、インチな人はインチ、ラジアンに慣れてる人はラジアン、ポンドな人はポンドを使えばいいと思います。
「次へ」
分解能は、1.0E-06でいいと思います。0.000001mmまでの精度です。
1.0E-04でもいいと思います。PCスペックに合わせて使ってください。
「次へ」
2Dの図面のフォーマットです。JISでいいと思います。
取引先のフォーマットがあったら、それに合わせてください。
「終了」

さて、次に現れるクイックスタートプロジェクトですが、要はチュートリアルです。
「操作方法の動画を見て、実際にやってみてね」という事です。
これで、基本的な操作は一通り出来るので、最後まで、何度か練習してください。
必ず一度は一通りやること。
webページを作ろうとしてる人に、キーボードの押し方、クリックの仕方から教えるのはなんか違いますよね?なので、基本はここで確認してください。
「手順:インタロックブロックを作成」をクリックすると、ヘルプページが開きます。
これを上から読むと、途中に動画があるので、その動画に沿って作るとやりやすいです。

以上、写真がない、使い方(というか、起動まで)でした。
分りにくいところは、コメントをくれれば写真を追加します。
次からは、ロングコンテナを作りたいと思います。

ではでは